果たして君は

どうしてそんなにぶつかってくるのか。
どうして悲観と苛立ちの表情を浮かべながら携帯電話をせわしなく開閉するのか。
どうして他人を押しのけてまで出口へと進みたがるのか。
どうして非建設的な批判ばかりを口にするのか。
どうしてなかなか、わたしの神経を逆なでするような存在。

みんな自分勝手。
おのれがよければ、他人が苦しんでいようとも無関心。
電車のホームには読まれて捨てられ四散している新聞紙。
線路に目線をおとすと、チョコレートやらキャンディーやらの包み紙が
茶色い砂利の上に模様を描いている。
「禁止」の札を横目に、無断で路上駐輪していく朝の陰鬱な顔。
すれ違いざま、不躾なほどに見つめてくる、値踏みするような人々の目。
身の回りにある汚れや違反にはあれほど背を向けるくせに。
虫唾が走る。声を大にして「ふざけるな、お前ら」と噛み付きたい。
運動不足でたるみ、傲慢と美食で大きく膨らんだ腹、
安楽を求めすぎて歩みをとめた生白い脚に。

聞く耳は持たず、死んだ貝のように難く閉ざす。
その割には意地の悪い好奇の目だけはらんらんと輝いている。
口は自らを主張することと、不満に唾を吐くことと、欲を貪るためだけにある。
都会の人間の顔は恐ろしい。
皆、生きるのに必死だからか?
おそらくそうとは限らない。
生きるのに必死、などと軽々と口にするべきではない。
彼らは生きたい、生きる喜びを感じたいのではなく、
他人より優れている存在だと示したいだけだ。

他人の持っていないものを手に、高らかな勝利宣言となる笑みを浮かべる。
その笑みはどこから湧いてくるのか、考えたことがあるだろうか?
「カワイイ」靴を買った。
「カワイイ」バッグを買った。
「カワイイ」と認められるために。ただそれだけのために、人は金を使い、
使うためにまた、金を稼ぐ。
うんざり、しないか。

彼らは躍起になって買い物をする。
消費行動の中で鬼のようになっていく。
それを先導し、焚きつけるメディア。
彼らの罪も、踊らされ続ける人々の非と同罪。

おかしいよ、こんなのおかしい。
このおかしさに気付かないならば、もう手の施しようがない。
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by kiss_to_freddie | 2008-03-14 22:23
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